アナログ・モニタリング出力
HDSPe MADI FXは、RMEの低レイテンシー・コンバート技術を搭載したリファレンス・クオリティーのアナログ・ステレオ出力を備えます。ハイまたはロー・インピーダンス・ヘッドフォンで最適に利用できます。
また、TotalMixの強力なモニタリング機能により、入力チャンネル / 録音されたチャンネル / 複雑なサブミックス等をすべて試聴することができます。優秀なCue機能を使って最大98ものステレオ・サブミックスをクリック1つでモニタリング可能です。
AES/EBU I/O
MADI I/Oしか搭載しないオーディオ・インターフェイスの場合、他のデジタル・フォーマットへの変換や単純な同期接続を行うには、別に高価なマルチチャンネル・コンバーターが必要になります。MADIを使用するユーザーは通常AES/EBUデバイスも所有していて、これらの機器もDAWと簡単に接続できることを望んでいます。
そのため、HDSPe MADI FXはプロフェッショナルAES/EBUフォーマットのデジタルI/Oを搭載し、ブレイクアウト・ケーブル経由で利用できます。これにより2つ目のモニタリング出力や、トークバック・セットアップなどを、シンプルなAD/DAコンバーターを接続して追加できます(例:RME ADI-2)。別途高価なMADI > AES/EBUインターフェイスを用意しなくても、デジタル・エフェクト機器を接続することも可能です。
また、AES/EBU I/Oは同期にも使用できます。例:Nuendo Sync Station(Steinberg社のクロック同期デバイス)
MIDIの統合とリモート・コントロール
HDSPe MADI FXは4系統のMIDI I/Oを搭載します。
- 1 x 外部MIDI – ブレイクアウト・ケーブル経由
- 3 x 内部MIDI – バーチャルMIDIポート経由、各MADI I/Oにつき1系統
RMEのMADI製品は一本のMADIケーブルで64オーディオ・チャンネルを伝送しますが、さらに標準のMIDI信号も同時に伝送します。HDSPe MADI FXも例外ではなく、各MADI I/OのOS内にすべてのMIDIプログラムからアクセス可能な1系統のバーチャルMIDI I/Oを保有します。
MIDI信号はMADIデータと同じケーブルを通して不可視送信されます。ケーブルの先で受信したMIDI信号はRME MADIデバイスを通して標準のMIDI DIN端子からプレイバック可能です。
MADI経由のMIDIを使用してRME MADIデバイスのモニタリングやデバイス設定を遠隔操作できます。これにより、例えばFOHとステージ等の離れた場所にコンピューターとMADIデバイスがある場合にも、リモートでMADI信号を伝送しながらデバイスを制御できます。
各ユニットにIDを割り当てて、1つのMIDIチャンネルで複数のデバイスを制御することも可能です。
RMEはすべてのRME MADIデバイスを制御可能な付属のWindows / Macソフトウェア「MIDI Remote」を用意しています。MIDI Remoteはシステム内のすべてのMIDIポートを利用でき、接続されたすべてのデバイスを制御しモニタリングを行えます。MIDI Remoteソフトウェアは、フロントパネルに似た操作ディスプレイと、拡張マトリックス・ディスプレイの2つのディスプレイを利用できます。
Wordclock I/O
接続性に優れたMADI FXはターミネーションを切替可能なワード・クロックI/Oを搭載します。多くのMADIデバイスは同期用のワード・クロックやAES/EBU接続を必要としますが、MADI FXはMADI信号から直接リファレンス・クロックを抽出してジッターを最小限に抑えるSteadyClockテクノロジーを搭載し、これにより長距離接続を容易にしています。ワード・クロック入力は自動的にシングル、ダブル、クワッド・スピードを切替えて信号を処理します。