
RMEは、WindowsやmacOS、搭載されているCPUがIntelかApple Siliconであるかに関わらず、すべてのユーザーが安心してRMEデバイスをご利用いただけるよう、常にドライバーおよびファームウェア開発に最善を尽くしています。
最新のファームウェアアップデートでは、USB 3関連の主要な問題に対処し、オーディオ、MIDI、およびネットワークの集中的な使用時における安定性が向上しています。また、ドライバーのアンインストール処理も改善され、旧ドライバーと新しいドライバー間の競合を防ぐことで、システム環境がよりクリーンに保たれるようになっています。
ここでは、RMEのUSB 3 オーディオ・インターフェイスにおける最新の対応状況をお知らせします。
完全なUSB 3クラス・コンプライアント・オーディオ

RMEは現在、macOS環境(特にApple Silicon搭載環境)におけるUSB3インターフェイス(Fireface UFX III、MADIface XT II、Digiface Dante)向けに、3つのドライバーオプションを提供しています。
※Digiface Danteについては現在日本国内での取り扱いはございません。
- DriverKitドライバー – Appleが提供する、最新かつ推奨されるドライバー開発フレームワークに基づいたドライバー
- カーネル・ドライバー – カーネル拡張機能を利用して動作する従来型のドライバー
- クラス・コンプライアント(CC)モード – Appleの内蔵オーディオ・ドライバーを利用するモード、RME専用ドライバーなしで使用可能
最新のドライバー/ファームウェアで実装されたCCモードは、クリック・ノイズや音切れなどのオーディオの問題が発生しているシステムにとっての実用的なフォールバック・オプションとなります。
これまでのCCモードでは、TotalMix FXやSettingsダイアログの機能が利用できませんでした。しかし、最新のDriverKitドライバーとファームウェアによって、CCモードでありながらTotalMix FXとSettingsダイアログ*が動作するようになり、ユーザーはRMEインターフェースに期待する柔軟性とコントロールを維持することができます。

ご注意
*CCモードにはいくつかの制限があります。セーフティ・オフセット(Safety Offset)が固定されているため、結果としてRME独自ドライバーと比べてレイテンシーが高くなります。また、DriverKitドライバーのUSB伝送エラーをカウントする「Diagnostics」機能が使用できない点とDigiCheck NGでのプレイバック・チャンネルが利用できません。
*CCモード設定時にTotalMix FX/Settingsダイアログを使用するには、Mac環境にDriverKitドライバーがインストールされている必要があります。Settingダイアログにはドライバー・バージョン表示(v4.xx)の代わりに「Apple CC」と表示されます。


Digiface DanteのCCモード切り替えについて
Digiface Danteのクラス・コンプライアント(CC)モードへの切り替えは、macOS用ファームウェア・アップデート・ツールを使用し、新たに追加されたCCモードのオプション(右図下 CC Mode Activeのチェックボタン)を選択または解除するだけで切り替えが可能です。
すでに最新のファームウェアがインストールされている場合、CCモードの切り替え時にはファームウェア全体の書き換えは行われず、CCモードの状態だけが変更されます。なお、CCモードはWindows版ファームウェア・アップデート・ツール(FUT)には含まれておらず、Digiface DanteをCCモードにした状態では、Windows用ドライバーに認識されなくなります。そのため、Windowsで使用する場合は、あらかじめmac側でCCモードを無効にしておく必要があります。
※Digiface Danteについては現在日本国内での取り扱いはございません。

内部ネットワーク・ポートのクラス・コンプライアント化 – Digiface AVB / Digiface Dante

RMEネットワーク・オーディオ・インターフェイス製品であるDigiface AVBおよびDigifaceDanteでは、重要な機能の一部である「内部ネットワーク・ポート」の実装方法を変更しました。最新のファームウェアにより、これらのインターフェイスはクラス・コンプライアントのネットワーク・ポートを使用し、Appleが提供するネイティブのシステム・ネットワーク・ドライバー(macOS 10.11以降、IntelおよびApple Silicon両方に対応)上で直接動作します。
この変更により、従来必要だった追加ツール(netifc)は不要となり、システムをよりクリーンに保てるほか、インストールの手順も簡素化されます。さらに、macOS上での内部ネットワークポートの将来的な継続利用も確実になります。
RMEフォーラムより詳細および最新情報をご確認いただけます(英文)。


Fireface UFX III
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