Firefaceシリーズ、特にFireface 800からFireface 802 FSへの進化は、過去20年間のプロフェッショナル・オーディオにおけるオーディオ・インターフェイス技術の進歩を反映しています。
2004
Fireface 800

2004年に登場したFireface 800は、スタジオやライブの現場で新たな基準を確立した伝説的モデルです。FireWire 800規格を採用し、優れた低レイテンシーと安定性を誇り、最大192 kHzのサンプル・レートに対応しました。56チャンネル入出力(28入力 / 28出力)には、アナログ入出力各10系統に加えADAT、SPDIF、MIDI入出力を内包し、プロフェッショナルなレコーディング環境において堅牢で信頼性の高い選択肢として広く支持されました。
2014
Fireface 802

2014年、RMEはFireface 800をさらに進化させたFireface 802を発表。従来のデザインと入出力を踏襲しながらも、コンバーター技術や処理能力が大幅に向上しました。AD/DA変換の性能が向上し、歪みの少ないクリアなサウンドと広いダイナミックレンジを実現。デジタル・ミキサーTotalMix FXの統合により、リアルタイムでのEQ、ディレイ、リバーブ、ダイナミクス処理が可能となり、さらなる自由度をユーザーに提供しました。また、USB 2.0接続が追加され、最新のシステムとの互換性も向上しました。
TotalMix FXの詳細
2023
Fireface 802 FS

そして2023年、最新モデルFireface 802 FSが登場。現代のスタジオ環境に最適化されたこのモデルには、RMEの革新的なSteadyClock FS技術が搭載され、クロック精度が大幅に向上しました。ジッターの低減により、特に複雑なデジタル・オーディオ環境において、これまで以上に高品質で安定した音質を提供します。さらに、アナログ回路も最適化され、信号品質の向上と低レイテンシーを実現しました。
SteadyClockの詳細
Fireface 802 FSは、クラス・コンプライアント・モード(CCモード)を利用することで、iPadと接続してTotalMix FXを直感的に操作できます。このモードでは、192kHzで30チャンネルの入出力が可能です。CCモードへの切り替えは、筐体背面にあるスイッチで簡単に行えます。また、最新のRoom EQ機能も搭載されており、音響調整が可能となっています。さらに、オプションのリモート・コントローラーARC USBを直接接続できるUSB-Aポートも備えているため、操作性と利便性がさらに向上しました。
RMEのFirefaceシリーズは、常に進化を続けながら、プロフェッショナルオーディオの未来を切り開いています。